赤ちゃんは かわいそう ではない

コブが生まれて早10ヶ月。

初めての育児の不安と見知らぬ土地での孤独感はもちろん、土地勘なさすぎてどこで気分転換すればいいのかも分からず、日本の家族が近くにいない寂しさや和食恋しさに、日本で子育てできたらなぁと思ったことは数え切れない。

でもフランスで子育てできてよかったと思うこともある。それは今まで当たり前だと思っていた育児情報と180度違うやり方を知ることができたこと(親子別室、3ヶ月での断乳、託児制度などなど)。何よりもそれらを知っていくなかで、育児なんて180度違うものが必ず存在するくらい「なんでもありなんだ」ということを実感できたこと。

私の場合、外国だったから顕著だったけれど、実際には日本で育児をしたからといって日本の育児情報のまんまになるわけはなくて、やっぱり最終的には「なんでもありなんだ」という結論になったんだと思う。それはつまり親として自信を持つことであり、自分と自分の子供のことは私が一番よく分かっているという自負を持つことだ。

私は半年経ってようやくそう思えるようになった。どんなに素晴らしい本でも、どんなに論理的なデータでも、自分と子供には当てはまる部分も当てはまらない部分もあるわけで、自分は親としてそれらを自信を持って取捨選択していけばいいのだと思えるようになった。

こう書いてしまうとなんだか当たり前のことなんだけれど、ここにたどり着くまでは不安だった。情報ばかりがあふれる中で、本当にこれでいいんだろうかと不安ばかりが募り、さらに調べても矛盾する情報が両方でてくるだけで悩みは止まらない。でもそのどちらにもでてくる「~なんて赤ちゃんがかわいそう」という文句を見る度に、やっぱりこれだとかわいそうなのかなぁなんてさらに自信を失くしていた。

私は幸い直接言われたことはほとんどないのだけれど、こういう状況で自分の家族から「~なんて赤ちゃんがかわいそう」といわれたら本当に辛いだろうと思う。困ってしまうのは多くの育児書にこの文句があふれていること。でもどういう選択をするにしてもそれは「そうしないと赤ちゃんがかわいそうだから」ではなくて「その方が私と私の子供には合ってるから」であるべきだし、少なくとも私はそうありたい。添い寝でも別寝でも、母乳でもミルクでも、預けても預けなくても、母親が専業でも兼業でもフルタイムでも、幸せに育っている人間は山ほどいる。どういう選択だとしても、自分と自分の子供に合った方法を自分で考えて選んだのであれば、赤ちゃんは決してかわいそうではない。だから私は子育て中のお母さんに、絶対この文句だけは言わないようにしようと思う。