温度差

トランプ台風が吹き荒れていますね。

どこまでもマイペースで突き進むトランプさん。あまりにも印象的なルックスで、我が家の子供たちもアメリカの新大統領だと覚えてしまいました。初めて認識する大統領がトランプさんか・・・。

 

トランプさん本人が危険というよりも、より極端な思想を持った人が彼を利用するのではないかと個人的には危惧していましたが、やはりそういう人物が出てきますね。これはフランスにも全く同じように当てはまることで、マリンルペン本人が危険極まりないんではなく、彼女をうまく利用するヒトラーみたいな極端な思想を持った人物が現れることが危険なんだと思います。そういう人物は最初から矢面には立たないし、裏でうまく法改正とか進めてから表に出てくるんだろうなと。

 

入国規制には反対ですが(というか意味があるとは思えませんが)、それはそもそもアメリカのアンチテロ対策(Homeland Securityという名のパフォーマンス)全般に言えることです。各国各紙各人物が批判を繰り広げている中で、びっくりするのはアメリカ内外の温度差。

一例として日経のクイックVoteでは入国規制反対が71%。その他の新聞だなんだを見ていても、そんなに違和感ない数字です。

その一方でアメリカ国内の評価はというと、

ロイター通信の世論調査では、支持が49%、反対が41%と賛成意見の方が多かったものの、2日発表されたギャラップ社による調査では、賛成が42%、反対が55%となった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170205-00010009-abema-int

http://jp.reuters.com/article/usimmigration-survery-idJPKBN15G33Z

この差はどこから来るんだろう。

 

いろいろな要素があるとは思うけれど、一番忘れてはいけないのは、自分がその中にいると批判的になるのは難しいということ。

外にいる私たちが批判するのは簡単だ。でもそれが自分のいる国だったら、周りに支持者と反対がどちらもいる状態だったら、あるいは支持者ばっかりだったら、そこで同じように批判できるだろうか。

 

フランスは今フィヨンのスキャンダルで持ち切りですが、フランス人らしからぬ一斉攻撃に不安を覚えます。今この時点でなぜこのスキャンダルが出てくるのか。誰が得をするのか。どこに向かおうとしているのか。

すでに非常事態宣言が2年以上続いているこの国で、ふと考えるわけです。最悪のシナリオを、そんなことありえないって、考えないで通りすぎてはいけないところまで来ている。イギリスはEUから出るしトランプさんが当選するし、これだけ不安に煽られている時代には、どんなどんでん返しがあるか分からない。「対テロ」の枠組みから出ない限りは、不安を煽る扇動政治は広がる一方なのではないかしら。アメリカ大統領がそれに乗っかってしまったわけですからね。

うーん・・・

 

 

色んな大統領選

トランプ氏、当選してしまいましたね。

資本主義国家においては、ビジネスマン(の富)が政治をも制するという実例が出来てしまいました。あるいはトランプ氏のBluffとも言えるような発言が、ビジネスだけでなく意外と政治にも有効だったということでしょうか。

これで4年間の大統領の座を得たトランプ氏。あとはこのBluffが国際社会や実際の政治運営にどれだけ効くかというのが見どころだと思います。

クリントン氏は、きっと共和党代表がトランプ氏に決まった時点で、これはいけると喜んだのでしょう。もしかしたら影で応援していたかも。まさか、トランプ氏が当選する日が来るとは誰も思っていなかったでしょうから。

次はフランス大統領選です。フランス人はみんな、2002年の大統領選のように決戦でルペン氏が敗れると言いますが、果たしてそうでしょうか。トランプ氏ほど資本主義を具現化した人物ではないし、フランス人はアメリカ人ほど資本主義万歳ではないですが、それでもどんでん返しは十分ありえると個人的には思います。経済停滞、EUの行き詰まり、移民問題。そういう山積みの問題に決定的な解決策を出せる人はいないからです。

また個人的には、当選した場合、トランプ氏よりもルペン氏の方が質が悪いと思います。質が悪いというのはつまり、彼女は本気で権力を握りたいと思っていて、その野望はトランプ氏よりも深く大きいと思うからです。ヒトラー前夜のように、「まさか当選すまい」と思って手を貸す人々が出てきてしまうと、それは一気に現実味を帯びます。政治とはつまるところパワーゲームですが、パワーゲームに熱中するあまり、国のあり方やより大きな視野、もっと根本的には自身のモラルを失ってしまうと、思わぬどんでん返しが起こってしまうものです。

イギリスのEU離脱もそうでしたが、一番怖いのは「ありえない」「どうせ負ける」とナメてかかって投票に行かない人が多いが故、まさかの異端(とその支持者)の方が多数になってしまうということ。EU離脱投票の後も、再投票を呼びかけるデモがありましたが、まさしく「後の祭り」ですよね。衆愚政治に陥らないためにも、一人一人がパートタイム政治を全うしないといけないということですね。

 

ビジネスで成功したトランプ氏の能力が、国内及び国際政治でも通用するのか、個人的には疑問に思いますが、もしそれが結果的に通用するのであれば、もはや資本主義に敵なしということでしょうか。

 

個人的には、これを機にアメリカ西海岸の独立運動が進んでくれるといいなと思います。