大事なのは、行いじゃなくて想いなのかも

なぜアリーナ?無観客ならスタジオとかもっと小さいホールでもいいのでは?

というのが、サザンの無観客ライブ配信のニュースを聞いたときの第一印象だった。

実際に今日の配信を経験して、個人的な意見としてはもっと小さい会場でもいいと思う部分はあるけれど、サザンとしてのアリーナでの開催という選択がよく理解できたように思う。

それはつまり、ここに来たいけど来られない、ここにいて欲しいけど来てもらえない人たちのために、あの場を作ったんだなということ。

 

パフォーマーとして、人のいない客席を前にするほど寂しいことはないと思う。エネルギーの交換ができない。実際桑田さんも、出だしは自分の状態をもっていくのに時間がかかっていたように見える。時々映り込むスタッフたちが仕事ほっぽってフリを踊るのは、その場に少しでもエネルギーを回すためだったのかな。

 

アリーナじゃなく、もっと違う形のステージを目指す道もあったはずだ。サザンメンバーだけで、小さなライブハウスからやるとか。でもあえてアリーナから配信したのは、1つはここにいて欲しい人たちへの想いの大きさから、そしてもう1つはアリーナのスタッフに活動の場を与えるためだったのではないかなと思う。

今回の無観客ライブ配信のチケットがどれだけ売れたのか、果たして費用が賄えるほどだったのかは分からない。でもサザンほどの知名度がないアーティストの場合、こういう試みが赤字になるリスクも当然大きくなる。だから必然的に、もっと小さい場所でという方向に向きやすい。だからこそ、大型の会場も必要なんだよ、そこに意味があるんだよ、アリーナの皆さんにも活躍の場を!というサザンなりのメッセージだったのかなと思った。

 

全てがオンライン化する中で、オンライン前のやり方をそのまま持ち込むことの無意味さもよく指摘される。今回のコンサートも、リスク回避や効率性だけを考えれば、もっといい方法は確かにあっただろう。

でも個人的には、敢えてこの方法を選んだサザンを誇りに思う。無駄があってもいいじゃないか。赤字になってもいいじゃないか(そういえる余裕があることが前提にはなるが)。皆への思いを一番届けられる方法でいいじゃないか。

大事なのは何を大切にしたいのか、その想いがぶれないことなんだなと思った。その想いが伝わるかどうかで、同じ行為でも違う意味で解釈できてしまうのだから。サザンが、桑田さんが、いろいろな大人の事情もひっくるめて今回の挑戦をしたことに、心からの賛辞を送りたい。少しでも多くの人が、サザンの想いを受け取って、その毎日に笑顔が咲きますように。

 

 

2018年まとめ

年は明けてしまいましたが、2018年のまとめ。

・コブ留学

我が家の2018年の一番大きな出来事は、長男コブが9月から日本に留学したこと。留学といっても、日本人でもあるので普通に学校に通うだけだけど。妹家に1年間居候です。コブ自身が、いとこのお兄ちゃんと一緒にいたいといって希望したので、親と離れることについてはさほど心配していなかったのだけど、1年生の時に体験入学した時は、日本の小学校が好きではないと言っていたので、学校がどうなるかと心配していた。が、杞憂でした。週末学校ないのが残念っていうくらい楽しいらしい。まあ、給食だって絶対日本の方が美味しいし。イベントだって、理科の実験とか美術音楽とか、日本の授業は面白いこともいっぱいあるもんね。

残された弟二人は、それぞれの立ち位置を確立するまで試行錯誤していたけど、数ヶ月経ってだいぶ落ち着いてきた様子。それでも次男のラムは、一番上になることにうんざりしているようで、早くコブに帰ってきてほしいらしい。でも友達のお母さんとかからは、こんなに生き生きしているラム君見たことない!と言われるほど、生き生きしてるんだけどね。ずっとお兄ちゃんと同じことを、負けまい負けまいと頑張ってきたからこそ、自分でゼロから選んでいくこの1年の経験も、きっとかけがえのないものになるはず。

日本で10歳を迎えるコブ、一体どんな風になってフランスに戻ってくるのだろう。

 

・Kindle Paperwhite&Kindle Unlimited

気になる本を一時帰国の度に買いまくっていたら、置き場所がなくなってきたので、日本語も読めるPaperwhiteを2018年の誕生日に購入(これまで持っていた初代Kindleは日本語非対応)。フランスAmazonで買ったけど、もちろん日本アカウントで使用。今後は「気になったらKindle版で試し読み→購入→本当に気に入ったら本を購入」ということにした。

その後、知り合いからのおすすめ本の和訳本を探していたら、Unlimitedで無料になっていたので、これはいいかもとKindle Unlimitedにも加入。その後1年弱購読。

Unlimitedは日本の図書館や本屋さんに行けない身としてはとても嬉しいサービス。フラフラと色々立ち読み気分で読める。新しい本も色々対象になっていたりする。

難点は、雑誌が対象に入っているけど、Kindleで読むのがあまり現実的でないこと。タブレット併用してる人なら問題ないかと。あとは、あまりレベルの高くないKindle本(ブログまとめただけとか)が多すぎて、いい本を探すのが難しい。これはAmazonの検索が見にくいせいもある。

で、そんなに大幅には対象範囲も変わらないので、1年弱で面白そうなものは読み尽くした感もあり、昨年末に解約。

今後はついつい購入してしまうのをどう抑えるかが課題。

 

・ビオトープ

これまでも鳥用に、庭に古い鍋を置いて水を溜めてあったのだけど、夏はどうしてもボーフラが湧くし、水底がヘドロのようになってしまう。ということで、これは魚だな、という結論に。ナントの冬でも屋外越冬可能な生物でこちらで購入できるものということで、アカヒレとレッドシュリンプを選択。微生物の住処となるように、水底に10cmくらいPuzzolaneを敷いて、水を溜めたところ・・・数ヶ月経っても水は綺麗なまま!6月頃にアカヒレを投入し、なぜか古いベビーバスと150ℓのプラ池も増え、夏を越える頃にはアカヒレもレッドシュリンプもたくさん繁殖した。

入れた覚えのないカイミジンコ、イシビル、逆巻貝とラムズホーンも、いつの間にか存在していた。そして夏の終わり頃、水底にヤゴを発見し、アカヒレが食われるかと危惧したけど、糸トンボのヤゴと判明。魚は大きすぎて食べないそうなのでそのままにしておいたら、数週間後に脱皮したてを発見。数時間後に飛び立っていきました!

全然餌をやらないのに、こんなに逞しく育つものなんだなぁと感心。私たちの目にはただの水にしか見えないけど、色々な生き物が存在しているのだろう。昨日一昨日と氷が張っていたけど、無事に越冬できますように!

 

・褌ならぬゆるり下着

ヒモトレ革命」を読んで、たすき掛けするようになったのが2018年始め。冬で着込んでいるので、下の方にたすき掛けがあっても全く気にならず、つけていることを忘れるほど。でもあれ、なんか今日は肩が凝るなと思うと巻き忘れているということが数回あったので、忘れていても効果がある様子。

もともと高校生くらいの時からブラのアンダーバストの締め付けがダメで、ゆるいスポーツブラとかしか使ってなくて、フランスに来たらノーブラの人もいっぱいいるし、誰も気にしてないと自分もずっとノーブラ生活だったのだけど、日本人と会うとやっぱり相手は気になるみたいで申し訳なく感じることが数回あったので、ふと、もしかして紐のブラがあるのでは!?と探してみたら、ありました。バリ島に移住した日本人が作っているRunguのゆるりシリーズ。甲野さんの本で褌にもずっと興味があったので、これはもうやってみるしかない!ということで上下とも早速注文。

試しに数着ずつ買ったのが4月。その後これじゃあ足りない!と夏に買い足して、今も毎日活躍中。紐なので、当然ながらどこも苦しくない。だからつけたまま寝られる。トイレは解いてって書いてあるけど、私は結んだまま上げ下げしてしまっていることが多いかな。布ナプなので、生理の時はどうなるかとハラハラしていたけど、布ライナーを一枚かませて布ナプをつけたら、ほとんどずれない。ので問題なし。

ゆるり下着にして何か変わったか?と聞かれると、うーん、あまりはっきりとはしない。でも一度洗濯が追いつかなくて普通のパンツ履いたら、鼠蹊部が苦しくて1時間と履けなかったので(それで買い足した)、体はやっぱり違いを実感しているみたい。

唯一の難点は横が紐だけなので、冬場ちょっと寒いこと。ま、毛糸パンツとかタイツ履けば問題ないけど。

あとは、結果的にではあるけれど、ウェストがきつめのゴムの洋服とかが、もう絶対に着られなくなること。元々締め付けが嫌いだからワードローブには少なかったとはいえ、今まで普通に履いていたブーツカットジーンズも、あまり気持ちよくなくなって履かなくなってしまった。そしてズボンも紐調節ものはないかなぁと徘徊して、またなぜかバリ島に移住した別の日本人の方が作っている洋服に行き当たり、手作り服を購入。

ここ数年は化繊で肌が痒くなってしまうようになったので、肌着はシルクか綿オンリーで、これがフランスだとなかなか見つからなかったのだけど、こうなってくると洋服すらなかなか見つけられない。最後は結局自作に行き着くのかな・・・という予感がちらほら。

 

・3Dプリンター

これは私ではなく旦那。夏前に購入し、1週間くらいかけて組み立てて、以降休みといえばガレージにこもっています。デザインを決めたらそのものが作れるなんて、ドラえもんみたいな世界。子供達はあれ作ってこれ作ってと連日リクエスト。プラ作品(?)が増えすぎて、ちょっとうんざりしなくもないけど、私もビオトープのアカヒレのお家とか、仕切りとか、色々作ってもらいました。まだまだある程度の大きさのものを作るには一晩とかかかるけど、きっと数年後にはどんどんスピードアップして、あとはプラスチックごみからリフィルにする技術とかもきっと出てくるはず。それで最終的に全体のプラ使用量が減るといいな。

 

・音楽

2018年も音楽三昧の1年でした!6年目に突入したブルトン語コーラス、先日の講習会に参加した女性四声ミニグループ、夏から新しいピアノの先生の授業と9月から社会人大学の音楽史講座。2019年も引き続き、音楽まみれの一年になりますように。もっともっと歴史とか美術とか思想とか時代背景とか、そういったものと絡めて音楽を見られるようになるのが今年の目標。あとはもちろん、耳を開くこと、です。

 

・翻訳

ココナラでの翻訳サービスも5年目に突入。相変わらず色んな案件に日々刺激を受けている。世の中には、思いもよらない職業とか、研究とか、歴史とか、色んなものが溢れている。そういうものと繋がれるチャンスというのは、大事にしていきたい。

縁あって2019年からは、日本のとある出版社で翻訳の仕事をできることになった。しかも私は好きだけど儲からないから難しいと聞いていた論文専門!人生、どこで何がどう転ぶか、いつだって未知数で、これこそが醍醐味であり人生そのものだなと思う。

2019年、どんな年になるのかな。

続・紙に書く

明けましておめでとうございます。

2018年最後のバカンスは、初日の三男のガストロから始まり、クリスマス期間ど真ん中の1週間をかけて家族一周してから終わりました。比較的軽いガストロではあったけど、できれば2019年はかからずに済みたいものです。

ちょうど年を越すのと同時に、1年ちょっと前から始めていたBullet Journalの1冊目が終了。2冊目に突入しました。残りページが少ない!と気付いて焦って買ったら、方眼じゃなくて点々だったけど、まあものは試しってことで使っていきましょう。今回は日の短い冬でも気分を上げてくれるオレンジです。

以下、1年ちょっと続けての超主観的感想。

 

いいところ

・いろんなメモをここにまとめられるので、どこに書いたっけ?と迷うことがない

・色んなことを書き留める癖がつく

・書く時間を取ることが習慣になる

 

悪いところ

・考えるままに書くと字が汚くなる

・目次があるとはいっても、数ページごとに内容が変わるので、後から探すときに時間がかかったりする

・2冊目に入る今、今までちょくちょく参照してたページは新しいノートに写さないとといけない?

・A5サイズなので、持ち運びにはちょっとかさばる&重い

 

常時携帯電話を持ち歩く&眺めることに抵抗がある自分としては、予定を確認する時でも携帯以外の方法があるのはありがたい。私はWeekly Logだけ、予め見開き1週間で分割して日付を入れてしまっているので、そこは普通の週間手帳のように使っていて、正式なBullet Journalとは違うのだけど、例えば1週間の予定をみながら、「あ、ここら辺でこの準備しないと」とか「ここでまとめておかないと」とか、そういうことを自由に書き込めるのは、手書きならではだと思う。携帯は便利だし、私も使っているけど、ちょっと端っこにメモするとか、全体を見る、というのには向いてないと思うので。

どちらかといえば飽きやすい私が、1年以上続けられているので、それなりにハードルの低い、いい方法だと思います。とりあえずどんなのでもノートさえあれば始められるっていう手軽さもいいし。手帳難民の方はぜひお試しください。

サウナ(もどき)

フランスで暮らしていて、恋しくなるものは何かと考えると色々あるけれど、私にとってはお風呂もその一つ。我が家にも浴槽はあるのだけど、フランスではよくあるシャワーと一緒の浴槽なので、シャワーで洗ってから最後にもう一回温まるとかってことができない。またお風呂場も、もちろん洗面所と何の境もなく一部屋なので、湯気モウモウとした浴室にはなかなかならないし、何よりすぐにお風呂が冷めてしまう・・・。ボタン一つで好きな温度のお湯がはれて、しかも温度を保ってくれるなんて、日本のお風呂って何て素晴らしいんでしょう。

で、1年ほど前に給湯器を付け替えて、かなり熱いお湯が安定して出るようになったのはいいのだけど、やはりこの季節になるとお風呂場自体が寒くて、お湯に浸かってる部分は温かくても、じっとり汗をかけない。どうも全身の発汗作用が落ちている気がするので、これはサウナだなと思ったわけです。

サウナもあるプール施設もあるのだけど、こちらのサウナは水着着用。だし、そもそも徒歩圏ではないので、サウナに入った後にトラムとか車で家まで帰るのは、多分私には続けられない。ということで、なんとか家でサウナができないかと調べてみました。日本語で調べると、100円のビニール傘で同じ効果があるというので、手持ちの傘で試したところ確かに汗はいっぱいかける!でもこちらの浴槽だとサイズが今ひとつ合わないのと、深さがないから縁にかけられなくてずっと持ってないといけなくて疲れる。

1ヶ月ほど使い続けたのだけど、これはこれからの冬には絶対必要だと判断して、ついに買ってしまいました、ぽかぽか温浴てんと!サイズもちょうど家の浴槽にぴったり!これでテントの中でゆったり両手自由に過ごせます。これ使って入浴すると、出た後もずーっと汗かくし寒くならない。体の芯まで温まってる!(といってもそれが体にいいのかどうかは不明だけど)

フランスって夏が乾燥してるし、基本的にあんまりドバドバ汗をかくことがない。日本だと大して運動してなくても夏にはどうやっても汗かくし、お風呂に入ればジワジワ汗をかく。これは多分体には結構大事なことなんだと思うのです、不純物を出すという意味で。フランス人の方が体臭がキツい人が多いというのはよく聞きますが、これは多分、汗腺が発達していない人が多いからなのではないかと。我が家の旦那さんも例に漏れず体臭が強い。そして汗をかかないので、暑い日にはすぐ軽い熱中症になって頭痛に苦しむことになります。汗をかけるって本当に大事!

今日行ったChronographeという考古学博物館みたいなところで、Rezeの遺跡からテルマエの跡地も見つかったとあった。それだけ衛生とか健康のために大事だったってことなはずなのに、一体どうしてヨーロッパ文化から公衆浴場が姿を消してしまっだろう・・・。

紙に書く

高校生くらいのころから、ずっとリフィルの8つ穴手帳を使っていた。日付を書き込んで、予定を書き込んで、シールを貼ったり、コンサートチケットを貼ったりしていたっけ。ここ数年はそんなに予定がなくなって手帳が必要なくなったのと、家族のこととかで旦那さんと共有する必要性が高くなって、Googleカレンダーとか携帯のカレンダーがメインになっている。それでも時々、やっぱり紙の手帳がいいなと思って買ってみたりするのだけど、結局使わなくなってお蔵入り・・・ということの繰り返しだった。

そもそもなぜ使いつづけられないかというと、自分の好きな手帳がないから。マンスリーとウィークリーが欲しくて、しかもウィークリーは左側のページに7日分で右ページは空白がいい。それはもちろん上記のリフィルがそうだったからなんだけど、そのリフィルはもう廃盤。ということで、最近また手帳が欲しい熱が再発して色々調べてみて、結局自分で作るのが一番早いのではという結論になった。でも枠から全部書き込むのは、これまた長続きしなさそうだなと思っていたら、ちょうど良さそうなBullet Journalというのを発見。適当に始めて適当に続けられるこの感じ、素晴らしい。

ということで早速、始めました。形から入るのでLEUCHTTURM1917ノートを買って、マンスリーログは月間カレンダー風にして、デイリーログをつらつらと。

Bullet JournalはJournalというだけあって、手帳というよりももっとノートに近い。でもカレンダー機能そのものはGoogleカレンダーとかでもまったく不満はないので、むしろそれ以外のタスクとかメモとかアイディアを一ヶ所にまとめていくのに、このスタイルはすごく使いやすいと思う。

こうやって紙に書くようになると、どんなにスマホが便利でも、思いついてそれを入力するまでのタイムラグというか、手間というかが、紙に書く場合よりもずっと大きいのだなというのがわかる。紙に書くってすごく直感的。だからきっといろんなアイディアが広がりやすいんだろう。

いろんなメモとか覚え書きとか、まとまらなくて処理に困っていたので、これからは全部ここで解決!2018年くらいは頑張って使いつづけますよ。

なりわい

ココナラで翻訳サービスをはじめて、2年くらい経つ。日本との時差があるので、日本の深夜帯に翻訳作業をして翌朝までに届ける、というのが主なスタイル。ちょっとした手紙や歌詞から、本格的な論文とか本まで、様々な依頼があっておもしろい。

そして今回、初めてココナラでサービスを購入した。コーラスでも歌った”Tout au fond de la mer”という曲が、子供向けの海の歌CDブックに入っていたのだけど、そのピアノ伴奏があまりにもかっこよくて弾いてみたくなった。自分で聞き取ってみようと試みたのだけど、かなり難解なコード(いや、多分私が慣れてないだけでシンプルなのかも)で全然音が拾えず断念。ふと、こういう時にココナラなら出店者がいるのではと思って探すと・・・いました!

何件かコンタクトをとって、そのうちのお一人に依頼して、早速書き起こして下さって、いやー嬉しい!時々歌詞の翻訳とかで、好きなアーティストの歌詞の意味が分かって嬉しいっていうお返事を頂くのだけど、なるほど、こういう気持ちかぁと思いました。

こういうマッチングサービスによって、「仕事」というのとはまた少し違って、でも生活を豊かにしてくれるというか、自分の日常生活が少し彩りを増すようなサービスを受けられるのは嬉しいことです。自分も誰かの生活に、少しでも明るさをもたらせていたら本当に嬉しい。「なりわい」とでも呼ぶのか。音楽もそうなんだけれど、金額は少なくてもこうやって直接誰かのために何かできるのは、すごく自分の自信につながる。自分が得意とすることで、それを必要としている人の役に立てるなんて、なんて素晴らしいシステムでしょう。もちろんお金が絡むし、サービスだし、嫌な思いをすることもたまーにあるけれど、それでも今の時代ならではの「自己実現法」なのではないかと思う。

ここ1年でハマったもの

ここ1年ほど、ブログを放置している間に私がハマっていものたちのメモ。

1.Towers N’Trolls
私が未だにスマホにしない一番の理由は、そしたら一日中携帯触って過ごしてしまうようになるからだ。だって面白いゲームやらアプリやら際限なくあるなんて恐ろしすぎる。だからまわりがアプリやゲームにハマっていても見ないように過ごしていたのだが、ついつい旦那がやってるのをちょこっとやらせてもらってしまったのが運のつき、TnTにどっぷりはまってしまった。旦那いわくお金を使わなくてもゲーム中の宝石を集めることでレベルアップができるのが他のお金かかるゲームと違っていいところらしい。簡単に言えば次々に出てくるトロールからお城を守るゲーム。トロールの進む道が決まっている(決まってないレベルもあるけど)ので、そこにうまく大砲やレーザーを設置していくというもの。設置さえすればあとは勝手にトロールを倒してくれるので、上手に配置できるとなんかすごく気持ちがいい。全部の面を難易度高いコースでプラチナ星3つにしようと奮闘していたのだけど、アップデートしたらさらに難易度の高いコースができていて正気に戻ってしまった。だからもうほとんどやっていません。

2.Game of Thrones
ラムの出産後、コブの時もお世話になった助産婦さんのところで骨盤底筋のリハビリを受けたのだけど、合計数時間に及ぶリハビリ中に交わした世間話の中で彼女が超おすすめしてくれたのがこのドラマ。SFでもあるけど中世っぽいすごくリアルなドラマだというので帰ってから早速調べて見てみたら本当に面白かった。なにってまず世界観がすごい。ロードオブザリングとかに匹敵するような作り込まれ方。さすが小説。そして助産婦さんも言っていたんだけど、アメリカのドラマにありがちな善人悪人みたいのがなくて、みんな善悪ではなく自分の思惑で動くのがまたリアルなんだな。音楽もかっこよくて2シーズンぶっ続けで見終わってからすでに数ヶ月経っているのに、我が家ではかなりの頻度で口ずさまれるテーマ曲です。あまりに面白くて2シーズン分なのに1週間ももたなかったのが逆にもったいなかったけど。シーズン3が今から非常に待ち遠しいです。

3.Ben Sidran
ある日たまたま音楽番組をみていたら、Suzanne Vegaというアメリカの歌手がでていた。”my name is Luca”という曲を歌ったんだけど、私はその曲を知らなくて、その歌詞を聞いて衝撃を受けた。その衝撃の余韻の中で出会ったのがBen Sidranでした。とにかく素敵。声がどつぼだし、ピアノもどつぼでした。世間ではジャズに分類されるらしいがAORとかにも近いような清々しさもあったりして。とにかくその知性があふれる表情とか、音楽に身を委ねるというよりも音楽が好きで仕方ないというちょっと距離を置いた感じがすごくよかった。でもテレビだったのでそのまま頭の片隅に片鱗が残るだけでした。
そしてつい数日前、いつものようにFIPを聞いていたらまあなんとも素敵な曲が流れてきた。FIPはいつだって選曲が素晴らしいんだけど、わざわざサイトで歌手名を調べるほどの人はそんなにいない。そして調べたらBen Sidranだったんですよ。といっても最初はあのテレビの人だって気づかなかったんだけどね。調べていくうちにこれは絶対あの人だ!と確信に変わり、はじめてアマゾンでMP3を買いました。ワンクリックで買えてしまうと歯止めが効かなくて恐ろしい。本当は全部大人買いしたいくらいだけど、どうせ全部は聞かないと分かっているのでとりあえずアルバム一枚購入。じっくり聞きたいと思います。

ハンドミル

フランスに行ってもチュニジアに行っても、原産国のブラジルに行ってさえも、手挽きのコーヒーミルを見つけることはなかなか難しい。日本ほど、「豆を買ってきて自分で挽く」っていうのが浸透している国は他にないように思います。

アメリカももちろん例に漏れず、店頭で見つけられるのは電動ミルのみ。電動は摩擦熱で香りが飛んでしまうって聞いたので、やっぱり手でやりたいなぁと思ってようやくAmazonで見つけて購入したのだけれど、おそらくは飾り用?って感じでとても使いづらいものだった。ので結局挽いてあるものを買ってくるようになってしまっていた今日この頃。

ところが週末、お気に入りのLos Altoのダウンタウンを散策していたら、なにやらオシャレなコーヒーショップを発見!これはもしやと思い入ってみると、あるじゃないですかハンドミル!しかもKalita。
kalita.jpg

お値段は日本での倍くらいだったんだけど、でもまあ何度日本に行き来しても荷物に空きがあったことがないので、これは安い投資だと思って買ってしまいました。

しかも話してみたら店員さんは日本人!ご主人がアメリカ人なんだけど、皆でかなり長く日本に住んでいたそうで、旦那さんも日本語が話せる。お店での立ち話ながら、色んなお話が出来て楽しい時間でした。

そしてそこでローストしている豆も買ってきたんですが、今日早速挽いて飲んでみたら、香りが良くって美味しかったです。これからもちょくちょくお世話になりそう。

しかもこの豆、Organic・Fair Trade・Shade Grown・Bird Friendlyな代物。最初の二つは結構良く聞くけど、うしろ二つは私は初耳。Shade Grownとは熱帯雨林を伐採してコーヒーしかない畑を作るのではなくて、木々を残して元の生態系を維持しながらコーヒー豆の栽培を行う方法らしい。Permacultureとかにはまりつつある私としては、とても興味をそそられるものです。

とまあそんなわけでEaster Sundayにも休まず美味しいコーヒーを入れてくれる素敵なお店です。
Mr. English

Panton

私のモットーは「見た目より実用性」なので、基本的にはデザイン自体にはこだわらないほうだと思うんだけど、一つだけ忘れられない写真があって、それは言葉ではうまく言い表せない空間のデザインだった。多分その写真欲しさに本を買ったはずだけど、引越のさなかそれはどこにあるのやら・・・。

そんななか、年明け早々引っ越し準備に追われながらも
新居での生活を色々練っていて、旦那と元旦にピザを食べながら行き着いた結論。
・ベッドじゃなくて布団
・ダイニングテーブルじゃなくて座卓で床生活

そんなわけで色々売り出しつつも座卓と座椅子を探しまわる日々。
そしたらあったんです。もんのすごいビビビッと来てしまった座椅子。
Pantonのその名も”Tatami Chair“。

しかし製造元が日本の会社だから、需要が少ないのか、こちらでは売ってる様子は皆無。
ネットで引っ掛かるのはデザイナー家具用オークションサイトとかだけ。
そんなわけで実はまだ買ってはいないのですが、なんとか手に入れます。絶対。

んで、何が肝心かっていうと、前述の忘れられない写真、それが同じ人の作品だったのです。
何たる偶然。というか私はよっぽどこの人のデザインが好きみたい。
パントンさんのVisionaIIという作品だったらしい。
panton

自分家の居間がこんなんがいいとずっと思ってきたのですが、
興奮してこれを旦那にみせたら「面白いけどそのうち気が変になると思う」っていわれた。
それでもTatami Chairには好反応だったので、デザイナー家具で高くても、
日本からの輸送費で値段が跳ね上がっても、絶対絶対手に入れてやる!

ジャパニーズな週末

土曜日は日中トレーニングという名の仕事があり、帰宅したのは7時近く。ようやっとの週末スタートで、無論ご飯作る元気など残っていないので、旦那のリクエストを聞いてレストランへ。どうやら旦那さんは「とんかつ」が食べたいらしいということで、ちょっと遠いけれど今までベイエリアで食べた中では一番美味しかったYoshidaまで行くことに。ちなみにこのお店はCupertinoにあります。
前回はランチだったので、それにくらべると随分値段がはりましたが、それに見合う程の味と量。とんかつなんて二枚重ねですよ。普通のとんかつが二枚来るんですよ。私はとんかつとエビの柳川風を食べたのですが、卵のだしの味付けが濃すぎなくてとても美味しかったです。ちょっとリッチなお夕飯でしたが、美味しくてお腹いっぱいででも胃もたれしなくて大満足でした。
そして日曜日は噂には聞いていたけれど行ったことなかったNijiyaへ。San MateoのNijiyaはたしかに新しくて綺麗でした。ただちょっと高めかな。日本食スーパー久しぶりだったので勢いに任せて買いまくったら、普通の買い物の倍の値段になってしまった・・・。でもまあいいんです。食こそが幸せですから。そしてお夕飯はNijiyaでお弁当を買い、Rimoでガキの使いやらウリナリやら懐かしいものを眺めながら食べました。旦那さんはコンビニ弁当を懐かしがっていました。私以上に日本人・・・。

ベイエリアは本当に和食や和食材が豊富で、下手すると日本と全く同じ生活も可能です。ちょっと値は張るけど。しかしこんなのに慣れてしまうと、今後もしフランス(しかもパリじゃなかったりしたら)に引っ越したら、和食恋しさに気が狂ってしまうかも。とんかつくらい作れるようになろうと思う今日この頃です。

ちなみにベイエリアのおすすめレストラン一覧はこちら